ここ数年「ジョブ型雇用」という言葉をよく聞くようになりました。日本特有の「メンバーシップ型雇用」と比較して使われることが多いようです。それにともない、個人が自立したキャリアをつくることが求めらるようになってきました。
ジョブ型雇用と自立したキャリア形成
「ジョブ型雇用」は次のように定義されています。
- 日経新聞:「働き手の職務内容をあらかじめ明確に規定して雇用する形態のこと」(参照記事はこちら)
- Mercer:「担うべきジョブを会社と個人が合意し、個人はそれを遂行し、会社はそれに見合った報酬を提供する雇用関係」(参照記事はこちら)
「ジョブ型雇用」に見られる雇用関係は、海外のグローバル企業では標準的に利用されているものです。人材のグローバル化を進めたい日本企業においても、流動的に変化するニーズに合わせた人材登用を可能とするためにジョブ型雇用 が導入されるようになりました。このような環境変化により、会社に依存しない自立したキャリア形成に責任をもって取り組むことがビジネスパーソンにも求められているのです。
キャリアを主体的につくる
「自立したキャリア形成に責任を持つ」とは、自分自身のキャリア形成とビジネスパーソンとしての知識と能力の向上に個人が主体的に取り組むことです。職業人生は人生の大きな部分を占めるので、「自己実現」という根本的な個人のあり方に向き合うことも場合によっては含まれます。
主体的な取り組みについて考える最初の一歩として、次の質問を自分自身に問いかけてみましょう。
- ビジネスパーソンとしての知識と能力は?
- ビジネスパーソンとしての市場価値は?
- 働く上で大切なことは?価値感は?
- ライフステージを踏まえた優先順位は?
それぞれの項目について、さらに次の点を考えてみましょう。
- 目指したいものは?
- 現在の状態は?
- 目指したいものと現状のギャップは?
- ギャプを埋めるためにどんなアクションをとることができるか?
いかがでしたか?
構造的に整理していくことが求められる、難しい作業だと思います。どのキャリアステージで向き合うかによっても枠組みの設定が変わってきます。